ジーセの弁理士受験日記

弁理士合格に向けての記録を残していきます。重要条文・難解な条文の要件効果を図にまとめたものも掲載していきます。

ソニーのインターン(知的財産部門)の感想

運良く2019年2月に行われたソニーの2週間のインターンに参加する機会に恵まれまして、本当に今更ですがやったこと/感想などについて書いてみたいと思います。ソニーインターンは部門ごとに採用をしており、私は知的財産部門のインターンに参加しましたのでほかの部門についてはアテにならないかもしれません。

私自身、参加する前は何やるんだろう、どれくらい人が来るんだろうとビクビクしていましたので、後進のインターン生の参考になれば幸いです。

Q. インターンの選考はどんな感じ?

1dayインターンのほうはたしかありませんでしたが、2週間のインターンのほうはエントリーシートに加えて面接もありますよね。ESは「学生時代に打ち込んだこと」「研究内容」など非常によくある質問ばかりでしたので、このへんは割愛します。

面接では
・志望動機
知財の経験はあるか
・研究内容と、どうしてそれに取り組もうと思ったか
・ほかの企業の選考状況・インターン参加状況はどうか
などを聞かれたと思います。私は大阪在住なのでwebでの面接をさせて頂いたのですが、お二人の面接官はとても和やかな感じでしたので、フツーにおしゃべりすることができました。

私のようなザコが選考を通ったのは、ソニーインターンの面接の時点でほかの企業の本選考で最終面接まで進んでいたからだと思います。おそらく、それによって「たぶんまともな人なのかも?」と思って貰えたのだと思います。ソニーインターンに絶対参加したい場合、10月くらいから選考を開始する企業を受けてみるのは戦略としてアリだと思います。

Q. 人数/メンバーはどんな感じ?

知財部門はパテントとライセンスに分かれており、私のときはパテントが8名、ライセンスのほうが3名でした(私はパテントです)。「もしかして知財部門に1人で2週間ブチ込まれるのかな?」とドキドキしていたので、同期がいて安心しました。

知財経験としては、特許になる発明をした方や講義で知財の単位を取った人はいても、弁理士取得者や受験ガチ勢はいませんでした。一人に至っては面接で初めて「パテント」という言葉の意味を知ったという人もいました。(余談ですが彼はインターン後の本選考においてソニーから内定を頂いたそうです。実際優秀だったので納得は納得ですが…)

メンバーのカラーはそれぞれでしたが、全体的に言うと"丸い"雰囲気の人が多かったと思います。ソニーはトガった人が多いというイメージがありましたが、同期も知財部門の社員さんも、丸い雰囲気の人が多かったです。

Q. 内容はどんな感じ?

内容についてはパテントとライセンスでかなり違ったので、個別に書いていきます。といっても、ライセンスのほうは伝聞でしかありませんが…。

・パテント

パテント組は、一人ひとりが異なるグループに配属されて、個別の課題をチューターさんから頂きました。例えば私はワイヤレステクノロジーグループでしたし、ほかにもメディカル機器のグループや半導体のグループなどがありました。与えられる課題は3つあり、「調査」「権利化(中間処理)」「運用」がそれぞれテーマとして設定されていました。ただ、個別課題に取り組むのは主に2週目で、1週目は全体的なお話(ソフトの使い方、特許とは、など)が多かった印象です

・ライセンス

ライセンスのみなさんは、基本的に3人一緒に行動しつつも、それぞれが自分でテーマを設定してそれを解決していくというものだったようです。自分でテーマを設定しなくてはいけないぶん、自主性がパテント以上に求められる印象でした。

パテントもライセンスも、2週間の活動の後の最終成果発表会で「課題に取り組んで得られた知見」などを発表しました。この発表会は知財部門の部門長をはじめとした偉い人たちが揃って見にいらっしゃいましたのでかなり緊張しました。

Q. 就活には関係ある?

帰納的に考えれば、大いに関係あると結論付けるのが妥当であると考えます知財部門では例年5,6名を採用していたようですが、そのうち数名は元インターン生だそうです。私の代に至っては、知財部門での3名の採用が全員インターンでした。

少なくとも公式には関係無いということになっているので確定的なことは言えませんが、ソニーに入社したいと思っている方にとってインターンに参加することは大きな加点を得るチャンスではないかと思います。

(チャンスになるというのは、参加=加点にはならないであろうということです)

同期はみんな優秀ではありましたが、最終的に内定を貰ったひとの共通点は"攻守のバランスが優れている人"だと私は感じました。自分の話をブワーッとする"攻"だけでも、相手の話をウンウンと聞く"守"だけでもダメで、「相手の話を理解し、自分の脳内で咀嚼し、新しい提案をする」というバランスが大事なのかな~~と思います。

実際ほとんどの仕事において攻守のバランスは大事なわけですが、発明者の話を理解すること必要や知財を使った戦略を練るという意味で、知財の仕事をする上では特に大事なのかなと思います。

もうひとつ就活面で有利になると思うのは、ほかの企業の面接でも「ソニーの2週間のインターンに行っていました」と言えばちょっとした釣り針になるということです。どの企業も採用で失敗したくないと思っている以上、ソニーインターンに選考を潜り抜けて参加したという実績は一種の保証になるのかな?と感じました。

結論

ソニーに入社したいと考えている就活性にとって、インターンの参加はメリットはあってもデメリットはほとんど無いと思います。

 

 

蛇足

私は結局ソニーインターンには参加したのですが、本選考は受けませんでした。最大の理由は、ソニーの就業環境が非常に穏やかだと感じたからです。具体的には、ソニー知財部門でも弁理士の資格手当などが出ず、そんな状況じゃ牙が抜かれちまうぜ~~~と思ったのです。もちろん社内には弁理士の方もいらっしゃったので、できる人はできると思うのですが私には無理だなと感じました。