ジーセの弁理士受験日記

弁理士合格に向けての記録を残していきます。重要条文・難解な条文の要件効果を図にまとめたものも掲載していきます。

知財検定は就職活動においてどれだけ価値があるか?

こんにちは、ジーセです。

本稿では、私の聞いた話と体験に基づいて、知的財産管理技能検定(3級・2級)が新卒の就職活動において発揮する効果の程について書いていきます。

あくまで私の見聞きした範囲内でのこと・私が考えたことを書くので、例外は多々あると思います。ご了承ください。

 

結論を書いてしまうと、少なくとも2級までは"持っていたら多少の得点になるかもしれないけど、採用の決定打になるような資格ではない"と考えています。

 

1. 特許事務所における知財検定の価値

私自身はいろいろあって知財検定2級を持っているのですが、とある大きめの特許事務所に見学しにいったときに「知財検定2級ってどういうレベルなんですかね?」と担当してくださった先生に伺ったところ、その事務所の事務員さんたちは2級を標準的に取得しているとのことでした。2級だと知財を実際に扱うにはちょっと足りないかな?ともおっしゃっておりました。

すなわち、事務員さんとして入所面接を受けに行くならともかく、弁理士見習いとして受けに行くのに「知財検定2級持っています ⇒ だからいつでも知財の実務をする準備はあります」という論理展開はかなり無理があるだろうと感じます。

そもそも新卒で特許事務所に入所するというキャリアパターン自体が稀ではあるようですが、もしエントリーシートの自己PRに「私が学生時代に最も力を入れたことは知的財産法の勉強です。その結果として知財検定2級を取ることができました」的な内容を書くのはだいぶ押しが弱いのではないかと思います。

 

2.その他の企業における知財検定の価値

私の友人の中では、知財検定3級を持ちながら箸にも棒にもかからず最終的に中小企業の法務に就職した人もいれば、知財の知識はほとんどないけどソニー知財部に内定を貰った人もいます。サンプル数があまりに少ないので、ここから「知財検定は持っていても意味がない」と結論付けるのは尚早ですが、少なくとも新卒市場においてはこんな感じの傾向があるんじゃないかな~~と想像してはいます。

私自身も就職活動中のエントリーシートの資格欄に知財検定2級は書いておきましたが、それについて「えっ、知財検定持ってるんだ!」という形で触れられたことは最後までありませんでした。

上記しましたが、自己PRやいわゆるガクチカでは知財検定には触れず、「~~以上の理由から知財部を志望します。ちなみに知財検定は暇だったので取りました。」くらいのスタンスが一番いいんじゃないかな~と思います。

 

新卒の就活性へ

もしも将来的に知財に携わって仕事をしたいと考えている現在就職活動中の方がこの記事を見ていたら、知財検定なんか取らないで最初から弁理士の勉強をすることをおすすめします。たぶんですが、就活の面接において「知財検定2級を持っています」より「弁理士の勉強をしています」と言ったほうが高い山を目指してる感があって好印象ではないかと思います。弁理士の勉強を始めたあとで「やっぱりなんか形として持っておきたいかも」と思ったらその時に知財検定を受けたらいいと思います。弁理士の難易度が100だとしたら知財検定2級は5くらいなので、すぐ取れます。

 

以上です。余談ですが知財検定2級をとるためには3級も受ける必要があり、公式テキストと受験料の合計でたしか4万円くらいするはずです。なんであんなに高いんだろう。